てらのバイク旅

日本社会でガッツリ働きながら海外をバイク旅して、体験したことや感じたこと、旅の情報を綴ります。 モンゴルバイク旅の素晴らしさと情報を発信したいと思い、立ち上げました。

別れ そして再び旅立ち(←言ってみたかった)

87日(月)

朝、ゲルのベッドで起床。通気性と保温性が絶妙にコントロールできる構造のようで、なんの寒さも寝苦しさもなく、爆睡させていただきやした。

朝ごはんはモンゴルゲル生活定番の自家製クリームチーズ(ウルムというらしい?)とパンにスーティーツァイ(乳茶)

そこに昨日の昼に茹でた羊肉の残りも。乳茶につけて温めて食うとのことだったが、冷蔵庫も何もない環境で1日置いたことと僅かな風味に一抹の不安を感じ、一口ふた口程度で遠慮させていただく。まあ手遅れだった訳だが。

ちなみにモンゴル乳茶、チベットのバター茶をお湯で薄く延ばしたような感じで俺はいくらでも飲める程口に合った。

乳の風味に抵抗ある人は苦手かもだけど。


この頃には「テラ、テラ!」と遠慮や距離感を感じない気安さで名前を呼んでくれるようになっていた。

親族同士で楽しく過ごすひととき。お盆みたいなタイミングだったのかな。

 

楽しい時間をたくさん過ごさせていただいたけど、そろそろお暇しなければいけない。

お別れ前にせめてと、日本から持ってきた食べ物の中でも一番とっておきの、綺麗な砂糖菓子を皆に。

みんなで楽しく食べてもらったことも、大事な思い出のひとつになった。




荷造りをみんなで見てくれる。サイドバッグとマフラーのクリアランスがかなりタイトだったので、ガンボルトさんが添え木をしてロープでバッグを括り上げてくれた。



最後に記念写真を撮りたいと伝えると、一張羅であろう伝統衣装を貸してくれ、あれよという間にみんな正装してくれ、一緒にパチリ。

この写真は一生の記念、宝です。






「また来年の夏にはここに遊牧で戻ってくるから、来るといい」と言っていただいた。

「ぜひ、また来ます」と返した。

 

嵐の窮地を助けていただいた上にここまでよくしていただき、こんなにも楽しい時を過ごさせてもらった。

決して忘れることはない。本当に、ありがとうございました。

 

皆に見送られながらバイクに跨り、もとの一人の旅空に。一抹の心細さすら感じるほどの、安心して過ごさせてもらった時間だった。

 

続く