ゲロゲロの体調の中必死にバイクにしがみついてダートを戻り、幹線道路を今度こそ西になぞる。
ダートの上を旅した後はアスファルトの有り難みをしみじみ感じる。日本のさわやか林道案件後の平らな地面は寂しいのに。
しばらく走ると、ついに大きな町が見えてきた。この旅では何度も体験することになるが、町が見えた時の安堵感は中毒になるレベル。()
このツェツェルレグの町で予め目星をつけていた「Fairfield guesthouse」を目指す。
普段ならディープでタフな宿も大歓迎だが、今はとにかく心身を休めたい。
焦らすように、何軒か別の宿が現れる中、ようやく目当ての看板を見つけた。宿の前にはヨーロッパから大陸横断してきたような、立派な四輪駆動車なども停まっている。
ふらふらになりながらレセプションへ向かう。一泊2000円程度で無事チェックインでき、2階のドミを当てがわれる。
その瞬間、信じられないぐらいはっきりと、一気に体が楽になる。体感8℃の熱が6℃台まで下がった気がする。いい加減で都合のいい自分の体にビビる。ここまでの病は気から現象は初めてだ。笑
ベッドがある、英語が通じる、ホットシャワーがある、ランドリーサービスまである…ビバ文明。感動すら覚える。
数日ぶりにシャワーを浴びる。気持ちいい。。ちなみに海外で満足にシャワーを浴びれない生活を経験してから、日本での普段の風呂が本当に幸せに感じるようになった笑
さて、晩メシだ。
ゲストハウス1階には立派なカフェスペースが設えてある。モンゴルとは思えない、よりどりみどりのコーヒーメニューがある。いかにもきちんと作られたケーキやクッキーがある。ピザやサンドウィッチなど、ハイカラなメニューまで。。今朝まで乳茶と生チーズと肉ばかりの生活(掛け値なしに最高だったけど)からのあまりにもの文明開花っぷりに震える。
このブログ、時に記録を見返しながら書いているんだけど、自分の写真フォルダを見て引いた。
鷲に食われかけるぐらいゲロゲロな体調の中、俺はよりによってチーズたっぷりのピザを頼んでやがった。文明開花メニューを見て浮かれまくっていた記憶がありありと思い起こされてくる。発熱レベルの大当たり中やぞ?
しかし、美味い。エベレストトレッキングの時にも感じたが、ハードな状況下でのこういうジャンキーな食い物は、正直最高だ。普段努めて現地の食べ物を選ぶようにしている(それが大きな楽しみ)俺でも、こういう時は別だ。
けれど当然体調が本当に瞬時に治ってしまった訳でもなく、最後の方は気合いで腹に詰め込んだ。
そしてピザだけでなく、生命の保証がされた快適なカフェスペース、その中にテーブルがあることにもすっかり舞い上がり、体調なぞお構いなしに呑気に旅の記録まで付け始めた。早く寝たほうがいいとか正常な判断なんて微塵たりとも出てこない。
でも俺みたいなナマグサ社会人旅人にとっては正直、こういう旅の途中にたまに挟まれる快適暮らしもたまらなく魅力的だったりする。オールウェイズ快適な日本では味わえない、コントラストがバッチリ効いた中での文明のよさ。これも旅の中でこそ味わえる強烈な快感だ。
体もきれいになり、お腹も心も満たされた。そして小綺麗な部屋の、非常に快適なシングルベッド。
安堵に包まれ、この日は泥のように眠った。
続く